安倍前首相退陣〜2007年ダービー観戦の悔恨

安倍前首相が正式に退任した。二度目の総理大臣、また就任期間は歴代最長と長きに亘り尽力されたと心から思う。

第一次内閣、第二次内閣ともに持病が退任理由ではあるが、今回は前回よりは穏やかで充実したものであったと思う。

前回退任した2007年は、松岡利勝農林水産大臣の自殺が退任への序章となったのは記憶に新しい。5月27日、東京競馬場で開催された日本ダービーを観戦（現職の総理大臣としては3人目）。優勝したのはウオッカというインパクトある名前の牝馬。牝馬が優勝したのは半世紀ぶりの出来事として話題を呼んだ。

しかも、安倍夫人は馬券も的中し「女の子が優勝して嬉しいです」とコメント。しかし、その時間、魔の動きが水面下で起きていた。

実はその日、松岡大臣も総理と共にダービーを観戦予定であった。しかし、当日連絡も無く欠席。その時間帯に松岡議員は自ら命を絶っていたのである。

安倍首相の信任はそれを契機に奈落の底に落ち、退任に迫られた。

さて、今回2020年はどうだろう。アベノマスクが分水嶺となったのかもしれないが、今回は自らの判断した結果で本人はある意味悔いはないのかもしれない。

不死鳥のように蘇り、多数の苦難を乗り越えてきた安倍内閣に心から敬意を表します。